長寿と和食の関係

和食への関心の高まり

近年では健康志向が高まっており、色々な人が健康に過ごすための方法を模索しています。
テレビや雑誌、インターネットでも健康についての知識が紹介されることが増えていますし、健康に良いと紹介された食品は瞬く間に売り切れる状態が続いています。

このような健康志向の高まりによって最注目されているのが和食です。
もともと私たちの食生活は和食中心でしたが、戦後の洋風化の流れで食事も洋食思考に変わりつつありました。
しかし、今一度和食の良さが見直されており、和食への関心が高まっているのです。

特に、和食は日本の伝統的な食文化であるとして平成25年にユネスコ無形文化遺産に和食が登録を受けたことでさらに和食思考が高まっています。
この流れは日本にとどまらず外国まで広がっており、外国からも和食への関心が高まっているのです。

和食とは

そもそも和食というのは何を指すのでしょうか。
和食というのは日本人の伝統的な食文化のことを指しています。

基本の和食は一汁三菜で、様々な食材を素材そのものの味を生かして調理をする方法が取られてきました。
薄味であり、なおかつ栄養バランスよく食材を摂取することができるために健康食であるとされています。

また、和食は食事をするだけでなく食器や盛り付けといった見た目でも楽しむものです。
その日の食卓を見て季節を感じたり、彩の美しさを愛でたりという時間が家族団欒の時間でもあり、四季を楽しむ日本人の性質でもあるのです。

しかし、日本で和食がもっとも栄えたとされる江戸時代は長寿の時代ではありませんでした。
ここで健康食とされている食事は和食ではなく厳密にいうと戦後に生まれた日本食であるとされています。

日本食とは

日本食というのは戦後学校給食を中心に取り組まれてきたものです。
なので日本人に不足しがちであった栄養分を補うことや、発育をよくするために適切な量の食事を摂ることを目的として献立を組み立てていき、今のスタイルが確立されました。

日本食は和食を基本として、様々な国や地域の食事を取り入れて日本独自に発展してきた食文化です。
穀物を中心として、植物性食品、魚介類、海藻類、発酵食品を多く含んでいることが特徴です。

また、日本独特の文化である出汁、旨み成分、といったものがあるおかげで薄味ながら十分に味を楽しむことができ、塩分量の少ない食事を実現しています。
栄養バランスも整っており塩分控えめな食事ができること、脂質が少ないこと、食物繊維が豊富なこと、など日本食は健康に良いところだらけの食事なのです。
そのため、健康維持ができ長寿食であるということが言われているのです。